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| ©板垣巴留(秋田書店)/SANDA製作委員会 |
◇嘆きの亡霊は引退したい
◇永久のユウグレ
◇悪食令嬢と狂血公爵
◇最後にひとつだけお願いしてもよろしいでしょうか
◇SANDA
◇終末ツーリング
◇ワンダンス
◇千歳くんはラムネ瓶のなか
◇嘆きの亡霊は引退したい
第二期。パーティーが出そろってからの話。ストーリーのフックは第一期よりも弱めで、EDのキャッチーさや作画のこだわりなどもパワーが感じられない。新しい魔具やキャラが出てこないので全体的にのっぺりとした印象に。OPは懐かしの麻生夏子風。
5/10
◇永久のユウグレ
PAオリジナル作品。1クールかけてこの世界の謎を紐解く。大まかなストーリーをみると監督がやりたかったことは大体3つくらいかなと思う。それを成立させるための脚本が弱く、突然の謎の舞台と戦いと流れがスムーズではない。この物語がコロナ後に考案され、chatGPTも世に出回ってきたころにできたものならもう少し改善すべきところは多いように感じる。
未来のAIロボットから、「私とはいったい何者なのか?」を問う哲学的作品ではあるけれど深い思想まではたどり着けなかった。EDの 「Two of us」のさわやかさでなんとなかいい作品を見たと思えるラインを保った。その点、最終回のEDにOPを流してしまったのは逆によくなかったのではないかと感じた。
6/10
◇悪食令嬢と狂血公爵
ちょっとひねりを加えたタイプのなろう作品。魔物という変なものを食すヒロインと王子様の話。なろうにありがちな、最初の設定を完全無視するタイプではないけれど、悪食要素はかなり控えめ。有害な魔素の抜き方だったり対象方はかなりあっさりでとにかく食べたらおいしいしか感想が出てこないのはなろうの限界を感じた。しかし公爵要素がメインのようで、この作品はラブコメディ枠であった。OPのキャッチーなアイドルソングと悪食がこの作品の肝となっている。ちょっと変わった強い女子を眺めた1クール。
4/10
◇最後にひとつだけお願いしてもよろしいでしょうか
戦う強い主人公のアニメ。特殊能力で解決しつつも、主人公が強い理由をつけているのは好感度。鮮血の赤いドレスに白髪の髪とバラ。中二感マシマシのキャラデザに印象は今季最も記憶に残るキャラではある。何となく見ていても、強い主人公がパワーですべてを解決する、わかりやすい作品。暴力で解決する黄門様的な爽快感のあるアニメ。OPはテレビで見てもオーディオで聴いてもシャカシャカ。
6/10
◇SANDA
今季最も世界観がしっかり作りこんであったアニメ。おかしな学園生活。トラウマゼロ教育などのこの世界を構成するエッセンスが各所に散りばめられている。ホラーっぽいキャラデザと、屈強なサンタに変身する設定は斬新でありつつも整合性がとれていてこの世界はどこかにあると納得できる。不老不死の学園長と、大人になってはいけない子供の対比と、そこに登場する、子供からサンタという屈強な大人に変身できる子供。設定の奇抜さに反して、世界への没入感が強い作品。誰もが持っているであろう大人と子供そして老化への違和感を過大解釈し巧く記号化した作品であるように思う。この世界は不安定で不安は大きいのになぜかこの世界をもっと知りたくなった。大人を知らない作品内の子供たちのように。
8/10
◇SANDA ver.2.0.0 (うまく書けなかったため書き直しました。)
不安定な思春期の心が誰かになでられるような不快感と違和感。
学園長を筆頭にこの学園の登場人物はみなどこかおかしい。トラウマゼロ教育というインパクトの裏に恐怖にさらされているように感じる。
主人公は弱気な男子であるが屈強な大人”サンタ”に変身する。どこかぎこちなく変身した後どうすればいいのかいつも困惑し、子供に戻ったても主人公の心は揺れる。
この世界には、不老不死の学園長というもう一つの存在あり、子供を守るはずの象徴である大人とは対局の存在だ。年を取りたくない学園長と、実はサンタにはなりたくない主人公が似ているようで対照的だ。
年を取る自分自身を否定する学園長と、大人をしらされずに学園生活をする子供達の姿はどこか不気味で、学園長の老化した手と狂気の顔をみるようだ。
触れるべき物、触れてはいけない物、それぞれに触れようとしたときの心の動揺が学園生活を通して描かれる。それは、大人になることが怖かった自分と、大人になれないだろうと思っていたあの頃の自分が投影されるようだった。誰かに押しつけられている感情と、自分が押し込めている感情それは、学園長の不老不死と主人公のサンタそのものであるように思う。 時間だけが進み続ける現実を見て見ぬ振りをして否定するか、変わっていく自分自身を受け入れるかは誰にも決められることではない。恐怖心のその先がきっとあるのだろうと思し、まだこの不気味な世界を見ていたいと思わせる。
◇終末ツーリング
多数ある終末作品の中では、やけに明るい本当に旅行でありツーリング。よくあるイラストレーターがポストアポカリプスを描きたいだけの作品であるように感じるが、この世界の空気感を表現している音がないことが気になった。あるのはあの電動バイクだけだ。予算が少ないのか、背景の書き込みも甘いしキャラデザもなんだかパッとしない。ただ最終話を見ると印象は一変する。主人公ヨーコは本当に、真の世界の姿を見たくて仕方がなかったのだ。この世界が滅びてしまった理由も地下シェルターに一人で住んでいた理由も全くの謎であるが、それはまさに主人公が外へ目指した心そのものではないかと思う。
4/10
◇ワンダンス
今期の話題作。人気原作から一変、アニメ化はほぼ失敗。
キャラの魅力、主人公の心象風景の変化、ダンスの面白さが詰まっているはずの作品が、不快感まで覚えるほどの駄作になってしまったように思う。吃音の主人公がダンスと人に出会って世界が変わるはずが、ダンスをとらえていないカット割とカメラワーク、人間の動きを表現できていない3DCGのダンスにほぼすべてをもっていかれた。本来共感し感動側である主人公の吃音は、このアニメの醜さを増長させてしまったし、その主人公が言葉の壁を越えて踊るはずのダンスは3DCGで吃音よりぎくしゃくした。よくよく見るとダンスの表現は頑張っているのがわかるけど、この作品に最後までその熱量で見られる人はいないだろう。毎回アニメーションでダンスで表現することはハードルがあまりにも高かったと思う、それ以上にこの作品はアニメより原作の漫画で完結してしまっているし、この作品が真摯にダンスと向き合っている証拠でもる。よくある部活もののアニメは恋愛だったり日常が主題を追いやるケースが多いワンダンスは最初から最後までダンスだった。吃音設定も漫画だと味になるのだろうけどアニメでは、声優さんがしっかりと吃音を再現しすぎて緊張感や聞き取りにくさの方が強く、強いノイズにしかならなかった。
世界が偽物で空虚、音楽はすべてオリジナル曲に差し替えられ、史実に触れるマイケルジャクソンのくだりは、そっくりさんのような嘘がさらに嘘っぽく薄くなってしまった。何よりも失敗に感じるのはこの作品があまりにのきれいに作ろうとし過ぎている点だ。曲は原作の原曲を使用できず毎回丁寧にそのままキャラを躍らせた。真摯に作ったはずがそれが逆に整い過ぎて人間味をそぎ落としてしまったと思う。歴史的な失敗作であると思う。
2/10
◇千歳くんはラムネ瓶のなか
今期の話題作2本目。ワンダンスとは対極に俗物的な作品。キャラの可愛さと話のキャッチーさは以前からあるラノベっぽさをより令和っぽくおしゃれにしている。この手の作品から自分がターゲット層から外れてしまっている感がなおさらこの作品のギミックをきつく感じさせる。
リアルの冴えない学生が、キラキラのかっこいい主人公に感情移入する現実逃避的な作品ではあるけれど、ラノベとは本来そういうものだった気がする。クラスの端でコソコソと表紙を隠しながら難しい本を読んでいるガリ勉を演じているオタクが浮かんでしまう。クラスにいる人気の女子やら男子とは疎遠で、本当に話せるのは悠月や夕湖この作品のヒロインたちだけだ。この作品の熱狂的な人気の背面には、ラノベだから許される表現、だからいられる場所があるのかなと感じる。作画やOPEDはこのごろのアニメ基準で見てもレベルは高い。6/10

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