2025年10月3日金曜日

2025年 全話見たアニメの感想 秋終了 07-09月

 

瑠璃の宝石 #13

◇タコピーの原罪
◇フードコートで、また明日。
◇宇宙人ムームー
◇うたごえはミルフィーユ
◇よふかしのうた Season2
◇その着せ替え人形は恋をする season2
◇ブサメンガチファイター
◇Summer Pockets
◇わたしが恋人になれるわけないじゃん、ムリムリ!
◇盾の勇者の成り上がり season4
◇帝乃三姉妹は案外、チョロい。
◇ゲーセン少女と異文化交流
◇水属性の魔法使い
◇CITY THE ANIMATION
◇公女殿下の家庭教師
◇瑠璃の宝石
◇自動販売機に生まれ変わった俺は迷宮を彷徨う2nd season
◇青春ブタ野郎はサンタクロースの夢を見ない
◇薫る花は凛と咲く
◇サイレント・ウィッチ
◇クレバテス-魔獣の王と屍の勇者-

◇タコピーの原罪
 京大のアレで初めて知ったタコピー。内容を見たら、よく商業誌で連載できたと思うし、アニメ化できたと思う。衝撃的な作品というのは数年に一度は出てくるけれど、タコピーの衝撃はなかなかに大きい。現代アートを感じるポップなサントラ。OPにanoを起用したのはなかなか攻めていると感じる。EDのガラスの線はもはやフルで聴きたくないレベルの鬱ソングに仕上がっていて、アニメそのものがインスタレーションの現代アートのようである。全体を通したストーリーは割とよくある感じではあるけれど、家庭と学校と親そしてタイムトラベル、若い世代にかなり刺さりそうな題材を詰め込んだ今風のアニメ。胸の苦しさに途中で見るをの諦めるか迷ってしまった初めてのアニメ。
6/10

◇フードコートで、また明日。
 きららの日常アニメが令和に復活したような、本当に女子高生が話しているだけのアニメ。ドラマCDでも十分な気がするこの感じがとても懐かしい。ぐっじょぶやAチャンネルだったりゆゆ式のころを思い出す。どこにでもありそうなフードコート、どこにもいそうでどこにもいないような女子高生がずっとお話ししているのだ。6話しかないことが非常に物足りなさを感じるが、アンコール放送を見てもさして違和感がないのがこのアニメの形式がBGM的な作品であるからだと思う。見終わったら、また明日と、次の日もきっと続いていて欲しいと思う。
7/10

◇宇宙人ムームー
本格SF日常系アニメ。この頃珍しい2クール構成。音楽は栗コーダーカルテット。家電の解説を軸に、本筋のストーリーがやんわりと進行していくタイプ。ずっと家電を分解し続けるのかと思いきや、後半は話がどんどん進んでいくのでした。OPではしっかりとスピーカーが流れてきたけれど、オーディオ製品の触れ込みは弱かった。部長が、高級トースターは、素焼きの鉢を水に入れて焼いたら同じというので、専用の素焼きのトーストスチーマーは普通に買ってしまった。思ったよりトーストがサクサクふわふわに焼けてびっくり。
 設定はかなりあり得ないのに、猫の描写がやたらにリアルだったり、家電の解説は結構ガチだったりいい温度感。松下の話など歴史の勉強をしているようだ。主題歌とサントラと内容も音質も満足感は高い。
6/10

◇うたごえはミルフィーユ
歌うラブライブ。こんなに雰囲気が似ているのにラブライブ系列の作品でないことがびっくり。プロジェクトは数年前から進行していたようで、Youtubeを見るとアカペラ動画やshort動画が散見される。この作品メディアミックスの声優アニメの中では音楽へのこだわりが非常に高く、劇中のちょっとズレたガーネットの演奏は、演者を横に並べて録っていた。こだわりはキャラデザにも感じられてアカペラだけに、唇を強調した造形になっている。目や雰囲気があまりにラブライブすぎてやや引き気味に見ていたが、ストーリーやギミックもラブライブを強く意識して作られている。中でもミルフィーユ声優の歌唱力の高さは、今後のアニメ以外でのライブやイベントなどの展開を強く意識して身構えてしまう。とにかくYoutubeチャンネルを頑張る今風の作品。
4/10

◇よふかしのうた Season2
 よふかしのうた第二期というなの二クール目。OPED担当は前期に引き続きクリーピーナッツ、高速道路を疾走するED「眠れ」は、点滅とスピード感に目が覚める中毒性がある。物語は夜を徘徊する日常系から、バトルとその先へ。吸血鬼と人間について。探偵さんは沢城みゆきが担当していたが一人だけなにか演技の温度感がずれているような違和感がずっと感じられた。沢城だけが舞台演技のような癖がずっと感じられて気になってしかたなかった。これを巧いとするのか浮いているとするのかは難しいところ。KANANや紅のころはむしろ喜んでみてたあの演技が今ではなにか鼻につくようになってしまった。ただ、物語全体の雰囲気は一貫してややサイケデリックで非日常の没入を感じられる。
6/10

◇その着せ替え人形は恋をする season2
 今期の大型2クール目、着せ恋。映画の作画を思わせるような丁寧に作られたアニメ。あまりにも細かく書いてあるものだから映画のカットをそのまま地上波用に切り分けて放送したのかと勘違いした。そもそも、アニメの中で”コスプレしている人”を表現するのは非常に高度な表現力が問われる。特に女装子だったり男装などの女の子の体形や素振りでどう男装を表現するかはアニメーターを相当に悩ませたと思う。この辺りを違和感なく仕上げた着せ恋スタッフがただただすごいとしか言いようがない。加えて、声優さんの演技力も問われる。キャラになり切っているときの演技や声をどう表現するかだけでも見ていて面白い。何よりこの作品はコスプレしていく中での北川さんと主人公の恋愛模様をリアルに生々しく描いている。脚本も演出もくどすぎず距離が少しずつ縮まっていく様子を描いている。濃厚で満足感の高い作品。作画は繰り返し細かく見なおしたいタイプ。
10/10

◇ブサメンガチファイター
 ルッキズム系なろうアニメの片割れ。今季なぜかルッキズムを意識したような作品が3本被った。主人公がおっさんのパターンはこれまでもあったけれど、転生後も不細工という形式をとっている。転生時にチートスキルをもらうのはいつも通り。ただ、ほかのキャラの設定がいつもより凝っていて、転生後もしばらく前世の設定が生かされていた。チートスキルを持った同士の転生者がラスボスの形式で、意外とプロットはよく練られているようだ。OPに韓流スターを起用したり思ったより攻めた作りのアニメ。気になったのは異世界のカジノといえど日本人のカジノへの解像度が低いことくらい。この作品で得たものは、見た目よりもやっぱり声としぐさの方が嫌悪感を軽減させてくれる。そういえば、声さえよければ見た目など、というのは声優業界がずっと辿ってきた道だったことを思い出した。
6/10

◇Summer Pockets
 久々の原作ありのkeyアニメ。いつも通りのルートごとの話の割り振りで最終的にTrueルートへと纏まるタイプ。終盤へ行くにつれてこの世界の謎と仕組みがわかっていくけれど、なにか、理解しきれない部分と、話に入り込めない部分がせめぎあって、あぁ感動的なシーンが今流れているという冷めた目線でしか見ることができなかった。Airから続く伝統的な作品群になりつつあるも、もうこのパターンで感動することがないと思うと時間の経過と世の中の変化に涙が出そうになる。キャラもいつも通り、ストーリーもいつも通り。いつまでも終わらない夏休みの思い出の中で、自分自身は確実に変わっていっているとも感じる。しかし、OPのアルカテイルも、サントラもやっぱりkey作品は嫌いになれない。また最近のkey原作の中では、ストーリーの難解度は容易な方だったと思う。一つ前のRewriteが難解にもほどがあった。ひと夏の思い出、卓球の1クール。
6/10

◇わたしが恋人になれるわけないじゃん、ムリムリ!(※ムリじゃなかった!?)
 ガチ百合アニメ。キャラデザはキラキラてかてか。大体、毎回お風呂シーンが挿入されていてもはや形式美で笑ってしまう。LGBT関連で世界定期にいろいろな問題が提起される中で昔から、この手の作品があり続ける日本は寛容を超えて狂ってるのかもしれない。恋愛しているけれど、全体的にコメディ色の方が強かったかもしれない。(※ムリじゃなかった!?)とタイトルに入っている時点でもうオチている感じがする。アニメはともかく、結末だけ知りたいかもしれない。
4/10

◇盾の勇者の成り上がり season4
 もう4期。なぜか先が気になるなろう作品。キャラごとのストーリーだったり国ごとのつながりなどなろう作品の中では最も丁寧に作ってあると思う。この手の作りこみが丁寧な作品がもうう一つあるとしたら無職転生だろう。キャラの強さ可愛さだけで売っているなろうとは頭一つ抜けていると感じる。4期もしっかりバトルがありつつ、異世界人の小賢しさだったり人間関係の軋轢みたいなものを巧く物語として昇華している。OPEDも安定のいつもの感じ。
6/10

◇帝乃三姉妹は案外、チョロい。
 1話では奇妙な虫っぽいキャラデザにやや拒否感があったものの見てくと可愛く見えてくる。ハーレムものでありつつも主人公も可愛いおまけつき。五等分の花嫁だったり紫雲寺家だったり似たような作品はありつつ、お約束の展開に漫画を読んでいる感覚が強い。原作からなのだろうけど、実家という名の豪邸のデザインと間取りは本当にアレでよかったのだろうか?外観の古いアパートみたいな雰囲気と、玄関のマンションみたいな狭さとレイアウトに毎回突っ込みを入れてしまう。原作者のセレブだったり、建築への観察眼のなさが気になって仕方ないが、これもこの作品の三姉妹のちぐはぐさを強調しているよう。スポーツ芸能の能力だけ高い三姉妹と、誰よりも空気が読めて家事が上手い主人公と。
5/10

◇ゲーセン少女と異文化交流
 英語特化声優アニメ。実質英語が学べる萌えたん形式にしたほうがおもしろかったのでは?と思う。ヒロインの英語声優以外は全員片言で海外勢がどんな目で見ていたのか気になる作品でもある。OPEDも声優全押しのアニメ。最近の声優さんは声がいいとか演技ができるだけでなくなにか一芸がないと生き残れない厳し世界と感じる。男気コアラというアニメの中のカオス系設定を好きになるヒロインもまあまあ面白あるある。とにかくEDの後に今日のフレーズみたいなどこでその例文使うのみたいなコーナーがあったほうがおもしろかったと思う。
3/10

◇水属性の魔法使い
 アニメで表現が難しい水属性のなろうアニメ。今季の作画アニメの一角。主人公のショタ専属声優の演技を楽しむ作品だったかもしれない。内容よりもとにかく綺麗な映像作品というイメージ。OPとEDもさわやかさと個性を併せた内容。
5/10

◇CITY THE ANIMATION
 京都アニメーション復活の1作。2011年春アニメの日常から14年越しのあらいけいいち作品。この10年でもアニメの表現は進化したことを確認しつつ。人とのつながり日常の面白さと尊さを感じさせる本作。前作の日常よりさらに人と日常に特化した形式。OPのhelloはシンプルなアニメ構成の中に、街の日常とそこに生きる人々の様子がうまくまとめられている、なにより当たり前に流れる平和を強く感じさせる。何気ない日常ギャグアニメの中に、かけがえない友達だったり普段のお店や日常のつながりが、いかに尊いのかを問いかけるようだった。線と単色で表現された背景とキャラクターの独特の世界も、古い漫画を見ているような懐かしさを感じさせつつ、新し表現への模索も感じられる。どこか泣きたくなるような侘しさもありつつ、この世界がおもしろく楽しいもので満ちているというメッセージが随所に感じられる。番宣の箱にみんなが押し込められた映像はまさにこの世界がおもちゃ箱であったのかもしれないと感じさせる。OPは映像と音楽ともに名作で、なぜだか繰り返し見たくなる中毒性がある。最終話の特殊EDをみてアニメーターの挑戦と、京アニも新時代に入ったのかなと感じさせる。
9/10

◇公女殿下の家庭教師
 異世界なろうでありつつも、これってアイドル育成だったり学校の先生だったり、これまでの漫画やアニメのなかで使い古された構成である。可愛い女の子を年上の男の子が指導していく夢のような環境であることは間違いない。OPはややくどいと感じつつ、結局最後まで見てしまった。
2/10

◇瑠璃の宝石
 夢とロマンと青春が詰まった、おっさん趣味を美少女にやらせるアレ。今回は鉱物。この頃ミネラルマルシェなど鉱物人気が高まっている中でのアニメ化。美しい自然と石と、自然に繰り出して地球そして宇宙のロマンを感じたい作品。初手で、スカートとノースリーブしかも裸足で河出砂金取していたことにはやや引き気味で見ていたけれど、とにかく水や鉱物の表現が美しい。自然の描写が丁寧で美しいだけに日焼け対策は?髪まとめないと邪魔じゃない?と鉱石と人への解像度の温度差に突っ込みが絶えない。見ていると実際に砂金取にでも出かけたくなるが、いろいろと問題が起きそうである。主人公の瑠璃のキャラ設定が小学生すぎるし、先生役の凪さんはムチムチすぎるし作者の性癖が少々キツめであるけれど、このアニメで鉱物に興味を持つ人は多いと思う。鉱石ラジオの回でOPが流れた感動は幼少期のちょっとした当たり前の特別な体験を思い出すようだ。宝石や自然がキラキラしていて綺麗だったことよりも、瑠璃の好奇心と目の輝きが何よりも綺麗な作品。最終回の温泉会ですらちゃんと鉱石につなげていて原作者の鉱石愛の強さにほれぼれする。
 EDの神秘的な映像と童心を呼び覚ませてくれるような歌詞とメロディーは心にぐっと刺さる。自分が生きている理由もこうしてなにかにワクワクしている瞬間も、そこにある石同様に太古の昔から紡がれてきた歴史と悠久の時の流れの一端を感じるようでロマンの多い作品だ。
9/10

◇自動販売機に生まれ変わった俺は迷宮を彷徨う2nd season
 自販機アニメまさかの第二期。話が進んでも自販機形態を維持していることにこの作品の清さを感じる。夕方にやっていて欲しいかもしれない自販機の面白さとコロコロにありそうなギャグの温度感が癖になる。会話が少しできるようになった自販機これだけでも面白いと思う。スタッフもわかっているようでOPにいらっしゃいませはイエスの意味だと入れているところがなんともニクい。第三期もあるらしい。
7/10

◇青春ブタ野郎はサンタクロースの夢を見ない
 青春ブタ野郎の第二期。ラノベらしいラノベ作品。高校を卒業して大学生になった主人公、ストーリー展開は第一期より弱く感じるし、濃さで言うと半分くらいには薄く感じる。この違和感は、地上波から映画への足掛かりをつくっていたにすぎなかったからだ。この頃、アニメで完結しない例が増えて、作品を追うことが逆に難しくなっているように感じる。
 アニメを見せらているよりドラマっぽい仕上がりはなぜだろう?
6/10

◇薫る花は凛と咲く
 純正少女漫画。少女漫画のテンプレートであり、ケーキ屋さんだったり、ちょっとワルだけど優しい男性陣と女の子の好きなものギュっと詰まった一作。お嬢様高校との対比だったり、明暗温冷のコントラストが随所に込められている。和栗さんの守ってあげたい可愛さと、気づけば和栗さんのことをうたっていたEDの可愛さと健気さに気づいたらこの作品の世界にあのケーキ屋さんに通い詰めたい。日常描写でのちょとした緊張感とため息がでるようなやさしさがこの作品に取り込まれていく。なんだかEDのやさしさと可愛さにギュっとハグをされたような安心感をくれる作品。
8/10

◇サイレント・ウィッチ
 魔法学園のアニメ。この手の作品はとにかくウェストリアなどでも感じるけれど、ハリーポッターを超えないジレンマが存在すると思う。主人公が不運にさらされて、仲間と特別なチカラで乗り越えていく様子はやっぱりハリーポッターを超えない。しかし作画と音楽は丁寧に作ってある。主題歌を担当した羊文学の瑞々しく爽やかな構成がこの作品への世界観を作り出しているように思う。
6/10

◇クレバテス-魔獣の王と屍の勇者-
 今期の異質な作品。よくありそうなファンタジーものではあるけれど、見せ方が上手い。監督は初めてのアニメではあるが、特撮上がりの人で、今までのアニメ監督とはなにかが違う。しかし違和感ではなく少しの新鮮さやダイナミックさを感じる。特に音響へのこだわりが面白く、OPはI'veサウンド前回のruler、EDでは80年代の洋楽を思わせるエリーゴールディングを起用している。監督が音響監督を兼任しているだけあり、映像と音がよりマッチしているのだ。演技指導なんかもややアニメより特撮寄りだったかもしれない。バトルファンタジーものは得意ではないものの1話でなにか心をつかむ魅力を感じた。アニメは序章が終わったようなところで終了したけれど続きがあれば見たい。
8/10

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