2019年4月3日水曜日

2019年 春 終了アニメ 全話感想 総レビュー

風が強く吹いている #23

■おしながき
◇転生したらスライムだった件
◇上野さんは不器用
◇風が強く吹いている
◇約束のネバーランド
◇デート・ア・ライブIII
◇ドメスティックな彼女
◇ブギーポップは笑わない
◇ソードアート・オンライン -アリシゼーション (前編)
◇えんどろ~!
◇荒野のコトブキ飛行隊
◇賭ケグルイ XX






◇転生したらスライムだった件
 転生モノの人気作品転スラ。ラノベやマンガの世界では現世へ帰る必要がなくなり異世界で生活を謳歌するようになったのはいつからだろうか。
ゼロの使い魔では帰ることに固執していたような気がするしドッグデイズでは現世と異世界を行き来できるようになっていた。
 転スラでは転生しただけでなくスライムになっていて帰る気はゼロに近い。
作品全体の雰囲気はなんだか夕方にやっていそうなほのぼの系アニメの父系を感じた。
バトル系としては緊張感や戦略といった面白さはなくただただゲームを淡々と攻略していくような安心感。
 一つ謎なのはこの作品がやや女性よりなことだ。リルムの中性的な存在が人気なのか…?
脚本はストーリーをガンガンすすめていいところまでやりきる形を取ったのかそれでも中途半端なところで終了していて2クールやった意味とは?
5/10
転生したらスライムだった件(11) (シリウスコミックス)



◇上野さんは不器用
 ヒロインは不器用、主人公はサイコパス、作者もちょっとが不器用。
深夜アニメのドラえもん、そんなイメージの色々な意味で夢のある作品。
漫画だから何してもいいと思わせる強力なサイエンスアイテムが普段感じられないギャグ感を生みだしていて日常系に近い感じがありつつもこの作品を特別なモノにしていた。
田中君のとらえ方でずいぶんとアニメの意味が変わってくるギャグラブコメ。



◇風が強く吹いている
 全力で駆け抜けた2クール。目的がはっきりしていて最終話へ向けて走り続る見やすくも
全話が名場面のような引きがとてもうまく毎週楽みなアニメになった。
ギャグとシリアスのバランスがとても良く、下手に笑わせようとしすぎず、演出もくどくなくどこまでも爽やかな作品。
2クール構成のおかげで10人いるキャラのそれぞれの掘り下げもその補完も十分に行われて物足りなさは一切感じない。
 これぞ青春、スポーツ。マラソンというスポーツがどういうモノなのか箱根がどいう舞台なのかも少し分かって来年は箱根駅伝をすこしだけ見ても良いかなと言う気分になった。
走ることはただの苦しみではない。全てをやりきるのは気持ちいい。
とても爽やかで誰でも楽しめそうな良質なアニメ。OPEDも非常に作品に寄っていて大きく盛り上げてくれていた。
10/10
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◇約束のネバーランド
 バクマン。で学んだジャンプとは何かを強く感じられた1クール。
少年誌には似つかない緊張感と絶望感、裏の方のジャンプ。
キャラデザやギミックの作り方になんともジャンプっぽさを感じるが、これが悪いのか良いのかは微妙なところで、週刊誌特有の盛り上がりポントがあまりに丁寧に作られすぎていて作品よりもどうしても編集だったり作者の作り手の思考ばかりを考えてしまう。
終わりが見えないのがジャンプアニメの悪いところではあるが第二期ではそこそこいいところまで見せてくれるのだろうか。
 何はともあれ、続きは非常に気になる作品ではある。
7/10
約束のネバーランド 13 (ジャンプコミックス)
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◇デート・ア・ライブIII
 KADOKAWA作品の重要コンテンツというのがまだよく分からない第三期。
1クール使って1つの話をまるっと出来るのは余裕があるからなのか原作ストックがないからなのか微妙なところ。
 3期目だけにキャラの特性や立ち位置が良く出ていていたと思う。
その上でキャラの能力をうまく使ったギミック作りやストーリー展開はこの作品の作り込みや意気込みを感じる。
 敵キャラが味方に入っていく作品は数あれど、手段をメインストーリーにしたメタい作品もないけれど、それがポケモンを集めているようでもあり女子校の先生になったようでもあり説得力のあるハーレムが作れていると思う。
 なぜこの作品にそれほどまでのファンが付いているのか何となく分かった第三期。
6/10



◇ドメスティックな彼女
 昼ドラ過ぎるアニメ。作品としては実写の方が見やすくなりそうな感じがする。
古いギャルゲーもビックリの再婚設定と姉妹の存在にもはや笑いが出てくる。
しかし内容としてはある意味超定番の3角関係のドロドロ。
 主人公の小説家志望とか、ホモバーとかいろいろあったけどとりあえずルイちゃんが可愛かった。
この手の作品は若い世代と中年世代どちらの支持があるのか気になるところ。
4/10



◇ブギーポップは笑わない
 よくわからないけど何か良い。不思議な魅力が詰まったラノベの原点。
若干の古さは感じつつも今でも通用するのはやはりあらゆる世界系ラノベの基礎になったからだろう。
 悠木碧の不気味でなんともユーモラスな演技も本作の魅力をよりつよく印象づけたと思う。
キノの旅の時も思ったけれどこの手のミステリアスな主人公は悠木碧が良く嵌まる。
 時間が経った人気作ほどアニメ化しづらい作品も無いだろう。しかもそれがリメイクなら尚のことやりづらいと思う。
 原作が枯渇している今こそ監督や原作者の意思を重視したアニメ作りが求められているのではないだろうか。
BDの売り上げを見るとその線も厳しいようだけど、残るところはリメイクだと思う。
8/10
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◇ソードアート・オンライン -アリシゼーション (前編)
 壮大な前置きが2クールもかけてようやく終わる。
前置きだけに中身というのかストーリーのディテールはどうにも劇中話という感じで面白みや感動は薄い。
巨大コンテンツのSAOシリーズは今後もずっと続くと思うけれどこのペースでは飽きられそう。
 ひたすら贅沢な枠の使い方をした上で後半にどれだけ巻き返せるのか、始まる前のかっこいい広告以上にハードルが上がっている。
なによりまだ序章過ぎて本格的に内側で何が起きているのかさっぱり分からない。やはり前置きだ。
OPのあれがおそらくこのアニメの一番の見所だったかも知れない。
3/10
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◇えんどろ~!
 きらら風日常系勇者アニメ。なもり原案のキャラデザに引かれて最後まで見る。
スパイスの時もそうだったけれどなもりのキャラデザはゆるゆりの印象が強すぎてそれをどうアレンジしようがなもりキャラ以上には感じられない。
 加えて、メイちゃんのキャラはかなり賛否あるような気がする。キャラ設定にかなりのネタ要素を強引にくっつけて人気声優に面白いことを言わせようとしてがんばった感じがなんともパッとしない。
こういう雑な扱われ方をされると水瀬いのり人気の終わりも近いのかなと感じさせる。
同じような違和感というのか嫌悪感が末期の花澤香菜にも感じられた。
 話自体はずっときららアニメを見ている感じで新しいかと聞かれたら…どうだろうか?
かおす先生みたいなピンク主人公はもうそろそろ卒業したい気がする。
水瀬が歌うEDは良曲良音質。「Wonder Caravan! 」(「えんどろ〜! 」ED)
4/10

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◇荒野のコトブキ飛行隊
 空のミリタリー系アニメ。
地上波アニメでは飛行機の戦闘シーンはまだ厳しいなと感じる。
加えて戦車道の反省をしすぎたのか戦闘機のリアルさ予算やら時間が割かれている印象でそこはアニメの面白さに直接関わらないところじゃないかと感じた。
子供の頃やっていた戦闘機ゲームの作画を超えていないしシナリオもなんだかキャラありきで飛行シーンを見せたいのかキャラを見せたいのか分からない。
 飛行機作品ではどうにも地上がコピペになりがちで動きも速く酔うし何が起きているのか分かりづらいアニメにするにはまだ工夫が必要に思う。
 飛行機のアニメではなく飛行機乗りのアニメだったらまだ見るに堪えたかも知れない。
最初と最後だけに気合いの入った飛行シーンを入れればそれで満足できたかも知れない。
結果的にはゲーム販促アニメであった。
3/10
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◇賭ケグルイ XX
 生徒会選挙の1クール。
第一期よりもキャラは安定していた感じでもストーリーやギミックはかなりの薄味。
ギャンブルを楽しむと言うよりこの作品はとにかくキャラと顔芸が印象的。
ただやはり毎度同じ展開になりがちで飽きるられるのは早い気がする。
 最終話が少し雑になのかブレたというのか、アニメが続くのか続かないのかはっきりしない終わり方だったと思う。
4/10
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超多忙の中よくアニメ見ていたと思う。
ケムリクサが最終的に大きな話題になってAmazonプライムで3話まで見て挫折した。
やはり地上波アニメは週一で見ていくのが落ち着く。
その点、ブギーポップの変則放送はすこし大変だった。
OVAやネット配信など自由に組み合わせて枠にとらわれないアニメ作りが問われているようだ。


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